三浦半島で原因不明の異臭騒ぎ
今年6月、朝日新聞神奈川版に奇妙な記事が載った。
「三浦半島 謎の異臭」との見出し。
神奈川県の三浦半島にある三浦市や横須賀市で夜間に異臭騒ぎに。
「ガスのような臭いがする」
警察、消防に260件の通報が次々寄せられた。
原因は不明だが、果たしてこれはニュースなのか検証してみた。
「異臭」通報は1時間半にわたり北上
新聞によると、異臭騒ぎが始まったのは6月4日午後8時過ぎ。
東京湾に面する三浦市南下浦町金田付近から119番通報があった。
「ゴムのような異臭がする⁉」
その後も通報が相次ぎ、通報地は時間とともに東京湾沿いに北上。
三浦市に隣接する横須賀市内からも通報が続いた。
横須賀市鷹取から午後9時55分に260件目の最後の通報があった。
最初の通報地点から約17キロ離れていた。
通報内容は様々だ。
「ガスのような臭い」「シンナーの臭い」「ゴムが焼けた臭い」
中には「ニンニク臭い」との通報もあったという。
LPG船のガス抜き説も当てはまらず
一報段階では原因は不明だが、特定しようと取材した結果は記事に出ている。
横須賀海上保安部は当時、三浦半島沖を航行中だった船舶3隻に異臭を感じないか照会。
3隻からは異常は確認されなかったという。
ちなみに、同時間帯の三浦市内では、風速3メートルほどの南南西の風が吹いていた。
三浦半島東岸では1週間前にもガス臭を訴える通報が相次いでいた。
ちょっとミステリアスで薄気味悪い現象だ。
消防の担当者が説明する
「LPG船がガス抜き作業をする際に風向きによっては臭いが届くことがある」
ただ、6月4日夜はLPG船のケースとは異なる見方を示したという。
そもそもガスの臭いを「ニンニク」と思う人間がいるだろうか?
異臭騒ぎはミステリアスな珍現象に。
2度も異臭騒ぎはありながら原因は分からないのは歯がゆい。
これでは珍現象のままになってしまう。
続報がなく、原因に迫れないのではニュースとしての価値はない。
朝日新聞も発生段階でニュースとしての価値判断に迷ったようだ。
地域版にしては地名の書き方が丁寧すぎる。
一度は全国版の社会面に載せることも考えのではないか。
たが、真相にほど遠いと分かり、地域面に格下げしたのでは⁉
400字程度の記事だが、発生段階では3人の記者が取材する力の入れようだ。
しかし、肝心の2報が出てこない。
騒ぎはあったが、実質的な被害はほとんどなかったことも力が入らない理由だろう。
結局、異臭騒ぎはミステリアスな珍現象のまま。
これに週刊誌が飛びついた。
地震研修者らをだしに「首都圏直下型地震の兆候だ」と根拠に乏しい記事が並んだ。
新聞には事実をきちんと掲載してほしいと願った(トホホ)
まとめ
三浦半島に謎の異臭騒ぎが起きた |
17㌔にわたり、1時間半に260件の通報があった |
「ガス臭い」「ゴムが焦げたような」「ニンニクの臭い」とさまざまな内容 |
原因はいまだ分かっていない |
謎の珍現象を報じるだけではニュースとして価値はない |