早期退職は会社都合か自己都合かで失業保険額大違い
今のご時世、会社が倒産したり、解雇されたりするケースは珍しくありません。
そんな不幸な目にあった方はハローワーク(ハロワ)に失業保険の申請に行きますよね。
倒産、解雇なら間違いなく会社都合なので失業保険給付は最大幅が適用されます。
ただ、早期退職制度に応募した場合はそう単純にいきません。
会社都合か自己都合かで失業保険料大きく違ってきます。
私はハロワで「わな」にはめられそうになりました。
会社を早期退職しようか考えている方は、どうか用心してください。
悩んだ末、52歳で会社を早期退職
3年前のことです。
私は52歳のときに、悩んだ末、30年近く勤めていた会社を早期退職しました。
長年、サラリーマンをしている方なら分かってくれるでしょう。
50歳を過ぎると、自分の先行きが見えてしまいます。
定年まで辛抱する手もありでしょう。
特別なスキルや職歴がない限り、50歳過ぎの再就職は容易でありませんから…
でも、私は会社の早期退職制度に応募しました。
制度は人員削減を目的に50歳以上の全社員を対象に臨時に設けたものでした。
今、上場企業の大規模リストラが盛んです。
人で不足と言われている時代ですが…。
企業はバブル期に大量採用した社員が多く、組織の若返りを図る狙いです。
そこで導入されているのが早期退職制度。
退職金を割り増しするなどの条件がついています。
ハロワでは、ほぼ自己都合の退職と認定
その早期退職制度で会社を辞めた私。
まず、ハローワークに失業保険の申請に出向きました。
申請窓口の担当職員の説明を聞いて驚きました。
会社都合なので待機期間(90日)なしで保険を支給するが、期間は150日と言うのです。
150日と言ったら自己都合で退職した人と同じ条件です。
文句を言うと、職員はこう説明しました。
「早期退職に応募したのはあなたの意志でしょう。つまり自己都合でもあるんです」
本来の自己都合退職なら保険の受給まで90日待機期間があります。
申請してから受給開始まで約3カ月間、待たなくてはならないのです。
私の場合、そこは会社都合と同じく待期期間はなしにするとのこと。
ただ、受給日数は本来の会社都合退職の330日でなく、150日にするということです。
ほぼ自己都合での失業保険受給判定に猛抗議
私は、会社都合退職の条件表を掲載した本を示しながらハロワの担当者を説得しました。
「会社が臨時に設けた早期退職制度に応募し辞めた場合とも書いてあるじゃないですか?」
規則を根拠に説明を求めれると、急に弱気になるのがお役人。
「あなたの場合、その他の条件も鑑みて判断したのです」
そう納得がいかない弁明を返してきました。
しびれを切らした私。
「この結果に不服を申し立ます」
語気を荒げて迫りました。
「もう一度、経緯を調べて連絡しますので、お時間をください」と懇願してきました。
取り合えず、私はハロワを後にしました。
あっさりと会社都合に変更してきたハロワ
数時間後、ハロワから電話がかかってきました。
「再検討した結果、330日の受給日数に変更いたします」
私はあっけにとられました。
待っている間、失業保険に詳しい就職あっせん会社の担当者にも電話してみました
「行政が一度決めたことは変わらないのであきらめた方がいいでしょう」
そんなアドバイスをもらった後のハロワからの電話でした。
精神的に疲労困ぱいです。
でも、今回の決定変更を受け、あきらめないことの大切さを学びました。
例え、相手が権力がある役人だろうと…。
皆さんも日ごろ、お役所でいろいろな手続きをすると思います。
お役所はあなたに有利になるような回答をくれるとは思わないほうがいいです。
後で後悔しないためには、こちらも前もって基礎知識をつけて臨んだほうがいいでしょう。
悲しいことですが、杓子定規の対応しかしてくれないお役人も多いのです。(トホホ)
トホホの教訓
会社都合で辞めても、失業保険の認定で自己都合の条件を提示されることがある |
おかしいと思ったら納得せず、最後まで規則などを読み返そう。泣き寝入りはやめよう |
残念ながら、庶民に親切にしてくれる役人は少ない。財政事情が厳しい中ではできるだけ、公金を支払わないよう策を講じているようだ |